最近の私のおすすめ英語絵本をご紹介します。
The Mess That We Made ~プラスチックのうみ
人間たちに気づいて欲しい!海の生き物からのSOS
海洋汚染について書かれた絵本です。
表紙には、ボートから海上に散乱するゴミや海中の生き物を眺める4人の少年少女が描かれています。最初に絵本を開いた時の印象は、「絵が美しい」!でも、読んでいくと、人間が捨てたゴミが散乱する海で暮らす生き物たちが次々と登場します。
これはひどいね・・・お魚さんたちがかわいそうだね。
5才の次男でも分かったようです。
人間が捨てたプラスチックゴミの中で泳ぐ魚たち、そしてその魚を食べるアザラシ。プラスチック袋が身体にからみつくウミガメ…美しい絵とは裏腹に、悲しい現実に大人がはっとさせられます。
環境問題を考えるきっかけに
我が家は海の近くに住んでいるので、この本に書かれた内容はすごく身に沁みました。
息子たちと最近SDGs(別途また記事にあげますね)について勉強しているところなので、その一環としてもこの絵本は役立ちました。できることから少しずつ。変えていこう!
原文(英語)で読みたい理由
英語の音やリズムに耳から聞いて慣れ親しめるのがいい!!
ふんだんに使われたライミングで、リズムが生まれる
絵本の文章の単語のお尻の音に注目してみると、同じ「音」で終わっていることに気づきます。
こんな調子です。
that rides the current through the bay,…
grayのayと、bayのayの音が、同じ音になっています。(ayはあえてカタカナで書くならエィ)
その他にも、
that spills the plastic thrown away,
あ!ここライミングしてるね!あ、ここもだ!
という具合に、お子さんにそれとなく言ってみてください。最初は「?」とポカーンとしているかもしれませんが、「最後の音がどっちも〇の音で終わってるでしょ、こういうのをライミングっていうのよ」という感じでちょっと添えてあげるだけでOKです。そうやって、少しずつ「気付き」を与えていると、次第に子供から「ここライミングしてる!」と気づくことがあります。うちの息子たちは、自分で単語のお尻の音を勝手に揃えたへんてこな歌を歌いだしますw
that節を繰り返し、リズムが生まれる
読んでいると、文の構造がある規則性を持っていることに気が付きます。
どんなゴミなのか、どんな魚なのか、どんなアザラシなのか、を関係代名詞のthatを使ってthat以降に説明しています。
THIS is the mess that we made.
(どんなゴミ(mess)?>私たちが捨てたゴミ)
These are the fish that swim in the mess that we made.
(どんな魚たち?>私たちが捨てたゴミの中で泳ぐ魚たち)
This is the seal that eats the fish that swim in the mess that we made.
(どんなアザラシ?>私たちが捨てたゴミの中で泳ぐ魚を食べるアザラシ)
This is the net that catches the seal, that eats the fish that swim in the mess that we made.
(どんな網?>私たちが捨てたゴミの中で泳ぐ魚を食べるアザラシを捕まえる網)
こんな調子で、どんどんthat節が加わり、文章が長くなっていきます。リズミカルに読めるようにできており、長くなるのが苦痛でなく、むしろ読んでいて楽しく心地いい気分になります。
日本語版もあります(「プラスチックのうみ」)
私がこの本を知ったきっかけは日本語版「プラスチックのうみ」をインスタで見て知ったことでした。原作が英語だと分かったのですぐに英語版を購入して、「買ってよかった!」と思いました。
ちなみに、日本語版は、当時小学生の男の子が翻訳をされたそうです。お名前を見たら、どこかで見かけたような…あぁあの!岡山県で英語で観光ガイドをしている様子を以前YouTubeで見かけたことがありました。↓こちらのインタビューを見てもしっかりしててご立派です(パチパチパチ)。
先に触れた、ライミングの部分、日本語に翻訳する際に苦労されたと語ってます。
The Mess That We Made 何才から読める?
海洋汚染を取り巻く内容をぼんやりと理解できるのは4才くらいかなと思います。うちは次男が5才ですが、海が近所なだけあってイメージが湧きやすかったので、彼だったら4才でも読み聞かせできたな、という感じです。
ただ、難しい問題は分からなくても、「ゴミがいっぱいで、お魚さんやカメさんかわいそうだね。プラスチックゴミが出ないようにエコバッグを使おうね」とか「飛んでっちゃったお菓子のゴミ、拾わないとお魚さんが間違って食べちゃったらどうする?」とか、そんな程度の声掛けで2才~3才さんと絵を見ながら読むことはできると思います。(紙が破れやすい普通の絵本なのでそこだけ注意)
また、「英語の音やリズムに慣れ親しむ」という観点では、4才まで待っていたら勿体ない!2才くらいから読んで聞かせて欲しい。耳から英語の音の響きを楽しんで欲しいです。乳幼児さんのうちに蓄えた「英語の音」は、必ずその後の英語学習に役立ちます!!お子さんがぼけーっとしてても、「ママがこの絵本好きだから読んでるのよ~」の一言ですませていいので(我が家も最初この絵本を読んだときはそうでした)。聞いていないようで、子供は聞いています♡
もし小学生のお子さんをお持ちなら、環境問題を理解できる年なので、じっくり読んであげてください。幼児向けの絵本だと精神年齢が合っていなくてママの読み聞かせを嫌がるかもしれませんが、この本は「おにいさんおねえさん向けの絵本」だと伝えれば「え、そう?じゃ聞くか」とママの読み聞かせを聞いてくれるかも!
余談:絵本の読み聞かせ、やりたいけど英語に自信がない方、「発音クリニック~フォニックス講座」でまず発音からやっつけることをおすすめします。この講座を受講したうえで、The Mess That We Madeの音読を練習したい方がいれば個別に対応しますのでご連絡ください(他の絵本も可)